トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第1章 子育て方針のタブー(20)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~成績は勉強時間に比例して伸びていくものだと思っている~
これも、わが家での実話です。中学生だった長男が、あるとき定期テストで頑張って好成績を取ってきました。勉強に部活にと忙しいなか、限られた時間を彼なりにやりくりして結果を出したのですが、それを見た妻の一言は・・・・
「次回はもっと勉強して連続一位をねらってね」
皆さんにも、長男の「えぇ~」と落胆した、暗い顔が想像できると思います。小学生までなら、知識量・演習量の差がそのまま成績の差につながります。ですから「勉強時間を増やす=成績アップ」と考えることは不思議ではありません。
しかしながら、中学校の勉強は、知識があるだけでは成績アップにつながりません。そのうえ、中学生になると何かと忙しくなるので、いつまでも勉強時間を増やし続けるわけにはいかないのが現実です。勉強時間に限らず、スポーツでも何でも「時間を増やせばさらに結果が出る」という考えでは、いつかつぶれてしまいます。
そこで私は、長男に次のようにアドバイスしました。
「次のテスト準備にかける時間は今回の三分の二に抑えて、そのうえで一位をねらってみな」その結果、長男は準備時間を減らして試験に臨み、少々順位を落としたものの、よい成績を上げてきました。少ない時間を活かして次の準備を整えるという貴重な体験ができた、と私は思いました。妻からは「さがっちゃったじゃないの」と言われてしまいましたが・・・・。
小学生の間までは比較的時間に余裕があるものですが、多くの人は中学以降、ずっと忙しい日々を送ることになります。とくに実社会に出れば、どんな職業に就いても効率性が求められます。「最小の努力で最大の効果を」というような効率的な動き方は、日頃から「習慣」になっていることが大切です。中学生になる前から、少しずつ練習しておくことをおすすめします。
注意が必要なのは、いきなり「結果」と効率性」の両方を求めるのは無理だということです。土台をしっかり作る期間には、効率を求めることはできません。基礎をしっかり身に付けてから、効率性を追求するようにしてください。
中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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