トップページ ≫ 社会 ≫ 今日、死ぬかもしれない-エンディングノートのすすめ
社会
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人間の死亡する確率は100%です。他の動物も植物も、命のあるものには必ず終わりがあります。しかし残念ながら、自分に人生の最期があることを日々意識して生きている人はほとんどいません。特に若いうちは、人生が有限だという意識など持っていないでしょう。
私は9年前に重度の急性肝炎で倒れました。大学病院の救命救急センターのベッドの上で、人生が走馬灯のように流れ、それを臨死体験と感じ「短い人生だった」と思いました。私自身もそれまでは人生が無限にあるような気持ちで過ごしてきたように思います。その時、人生の終わりというものは突然に訪れるのだということを知りました。そして、奇跡的に助かった後、私の人生観は大きく変わりました。私はそれを境に「人生の最期をイメージして人生全体を考える重要性を伝える」ことを天命と思い、未来デザインを提案する活動をしています。あなたは、人生の最期をどのように迎えたいでしょうか?人生の最期をイメージすることはネガティブなことではありません。それを前提にした前向きな生き方を考えることなのです。
悩みを抱えている人は多いですが、人生の最期があることを前提に生きられたら、「今の悩みがいかに小さいことか」知り意識が劇的に変わります。「エンディングノート」という言葉を聞かれたことはありますか? 過去を振り返り、今を整理し、これから何をしたいのか「生き方」を考えるために大変便利な道具です。エンディングノートに書くことで、今の自分と対面し、これからの人生をより豊かなものにするための心の整理がしやすくなります。
あなたの人生の残りの日数は何日でしょうか? 平均寿命から計算すると、今あなたが20歳だとして約2万日です。しかし、睡眠時間など自分の自由にならない時間も多いので、有効に使える時間は、その3分の1から5分の1ほどです。そう考えると、あなたが20歳だとしても、4000~6000日が残りの時間だと言えます。1年が365日ですから、正味10年ちょっとです。とても短いことに気づくはずです。今、この瞬間も持ち時間は減っています。人生で一番大切なものはお金という人がいます。「何よりもお金が大事」とは本当でしょうか?お金は失ったとしても、その後で頑張れば増やすことができますが、失った時間はどんなことをしてもかえってきません。時間はそれだけ大切なものなのです。人生に終わりがあると覚悟をし、それを前提に日々を丁寧に自分らしく生きることが大切です。明日があるという保証は誰にもありません。今日という時を大切に生きましょう。
新しいことを始めようと思っても「もう歳だから無理」等と言い訳して、あきらめてしまっている人が多いように見えます。今日より明日はもっと歳をとっています。今日が人生の中で一番若いのです。何かをしようとしたら、今から行動することです。
若尾裕之(わかお ひろゆき)
<筆者プロフィール>
若尾裕之
(株)未来総合研究所代表取締役社長、未来デザイン&マーケティングコンサルタント
元立教大学経営学部兼任講師
岐阜県出身。立教大学経済学部卒業後、日産自動車などの企業に勤務。日産宣伝部時代には現大リーガーのイチローを初めてテレビCMに起用するなど多くのヒットCMを担当。
9年前に死の淵に立った経験から、現在は未来デザインコンサルタントとして、人生の最期をイメージした幸せな生き方を提案。エンディングノートの第一人者としても活躍。
2011年から4年間、立教大学経営学部兼任講師としてビジネス・リーダーシップ・プログラムの講義を担当。マーケティング中心のビジネスコンサルタントとして企業の未来創造の応援をしている。また、コミュニティ作りのため、様々な交流会などのイベントを主催。大学・企業・自治体などで、少子化対策のためのライフデザイン講座から、エンディングノートセミナーまで幅広い層の方たちを対象に講演多数。著書は「幸せは心のなかで、あなたの気づきを待っている」(PHP研究所)、「『結婚したい』と思われる人の共通点」(PHP研究所)、「47歳からのエンディングデザイン」(角川フォレスタ)他多数。コメンテーターとしてのマスコミ出演多数。
- 参考
- 若尾裕之 <(株)未来総合研究所> 公式サイト
- http://miraisoken.net
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