トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第2章生活習慣のタブー(21)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~毎朝、子どもを起こしている~
「子どもが朝起きない」というのは、世のお母さんがたが抱える定番の悩みです。起こせば「うるさい」と文句を言われ、起こさなければ「どうして起こしてくれないの!」と言われる。
こんな状態では、お母さんのイライラが募るばかりです。しかしこのままでは、中学生になっても高校生になっても、この悩みは解決しません。
朝起きられない子に欠けているのは「自分で起きよう」という意志です。たいていの子は、遠足や運動会の日には「予定より早く自然に目が覚める」ものですし、「翌日に備えて前日は早めに寝る」ものです。普段の生活でこれをできない(しない)ということは、起きる動機がないことを意味します。つまり、学校へ行くことが「朝起きるための強い動機」になっていないわけです。
「朝自分で起きること」は一日の生活においてOFFからONへの切り替えを表す重要な意味をもちます。その最初の一歩を親任せにしていたり、親の側も当たり前のように起こしていたりするようでは、いつまでたっても子どもに「自己管理」の習慣が身に付きません。たとえ文句を言われようと、遅刻ぎりぎりになろうとも、
「お母さんは起こさないから自分で起きなさい!」
と宣言して突き放すことが最も効果があります。わが家では、部活動の朝練習のときにこの宣言を発していました。中学生になれば朝練習のような「起きる動機」が増えますから、有効につかいましょう。
親子でルールを取り決める際には、就寝時間ではなく起床時間を一定にさせるのがいいでしょう。どんなに夜遅くまで起きていようと、「とにかく朝は6時半に起きる」と決めるのです。責任感・自主性をもたせることが大切ですから「睡眠時間が足りないと、どういうデメリットがあるのか」を子ども自身に気づかせる必要があります。「起こさない」と決めても、子どもがいつまでもダラダラ寝ていたり、遅刻が習慣化しては意味がありません。親は小学生の今からチェックを怠らず、ルールが守られていなければ叱ることも必要です。
中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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