トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第2章 生活習慣のタブー(23)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~約束には少しくらい遅刻~
中学生になって明らかに個人差がついてくるのが、時間感覚です。朝練習・塾・ノート提出など、中学生には時間・締切に対する感覚が試される機会が増えます。
これまで千組を超える親子を見てきた経験から、
子どもの時間感覚は、親の時間感覚に連動している
と言うことができます。親子の間では気づかないかもしれませんが、客観的に見ると驚くほどソックリなのです。
たとえばほとんどの塾で定期的に行われる「保護者面談」。これに遅刻してくる親御さんはだいたいわかります。理由は明確です。授業の開始時間に五分、十分遅れてくる子どもの親は、同じように五分、十分と遅れてくるからです。
子どもが塾に行く日のことを想像してください。もたもたして出発しない場合、当然親は「そろそろ塾に行く時間でしょ」と声をかけます。このタイミングは「親の感覚」で、親自身が「私なら出かける時間なのに」と思うから、声をかけるのです。
つまり、親自身が「時間に厳しい」タイプであれば余裕をもって塾に到着できるように声をかけるだろうし、「時間にルーズ」なタイプであればギリギリになってから声をかけるでしょう。
時間感覚に優れた子どもと時間にルーズになってしまった子どもの違いがもっとも際だつのが、「家に帰るとき」です。時間感覚に優れた子どもは、塾が終わった後、よけいな寄り道をせずにまっすぐ家にかえります。そのほうが帰宅後の時間を有意義に使えるということを知っているからです。
いっぽう時間にルーズな子は、部活動や塾の帰りに寄り道をしたり友だち同志で長話をしたりと、まっすぐ家に帰らないのです。付き合いで足止めされるケースも同様です。この浪費は、積み重なると中学校生活で大きな損失になります。
これを避けるためには帰宅時間を一定にさせること、すなわち門限が必要です。
門限がないことは「親が時間にルーズ」であることの象徴です。親自身が意識を変えてしっかりルールを決め、時間管理を意識させましょう。
中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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