トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第2章 生活習慣のタブー(24)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~「ウザイ」「キモイ」といった言葉を注意していない~
中学生になって、成長の差がはっきりと現われるものに、「言葉の使い分け」があります。いちばんわかりやすいのは「ウザイ」「キモイ」といった、子どもが好んで使う言葉。目上の人に対しても、平気で使ってしまう子がいます。
あるとき、中学校に入りたての女の子に「先生ウザいよ~」と言われてびっくりしたことが
ありました。その子の顔は笑っていたので、まったく悪気なく発した言葉なのでしょう。注意
するには最初が肝心です。そこで、私も微笑みながら返答しました。
「いま俺にウザイいって言ったな~(笑)。じゃあこれからは俺もウザイいって使おうかな?
○○さんはきちんと宿題してこないからウザイよ~、なんて言ってもいい?」
その子は今までこんな切り返し方をされたことがないのでしょう。けっこう真剣な顔で「やだやだ」というわけです。ここで私はこう話を続けました。
「そう、イヤだよね。だから俺はキミたちに『ウザイ』なんて言わないわけだ。言われて嬉しい
人なんていないから。ここで大事なことは二つあって、“自分が言われてイヤな言葉・不快な言葉は、友だちにも他人にも言わない”と自分自身にブレーキをかけよう。つい口癖で言ってしまうなんて言い訳は『普段何も頭を使っていませんよ』と自分自身で言っているのと一緒で、非常に格好が悪い。
もう一つは、“時と場合によって言葉を選ぶ”必要が生じることを知ろう。
学校でも塾でも、先生は生徒に対して言ってはいけない言葉がある。先生が本気で『お前たちウザイよ』なんて言ったら大問題になるでしょ。これが大人なんだ。同じように、生徒にも先生に言ってはいけない言葉がある。
中学生は勉強や部活も大事だけど、人との接し方を学ぶことも大切なんだよ。“違う立場の人へは言葉を使い分ける“ということを、そろそろ意識しようよ」
それほど関係性が深くない人、立場の違う人に対しては、当然最初は言葉を選びながら少し、
ずつお互いの距離感を縮めていくものです。
ところが最近の中学生には、この距離感が最初からずれている子が多くなっているような気
がします。中学生になる前に「言葉の使い分け」ができているかどうかを点倹しておきましょう。
中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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