「女の顔ね！」

別に怒って言った訳でもないが、「なぜ不機嫌なの？」とキャハキャハと笑われた。

ここは、娘の同級生の母親たちの吞み会の席。受験生の母親はストレスが溜まっているのだ。みんながやたらたくさん呑んでいて、キャハキャハと笑いさざめく。

そのなかのひとりが、パートナーの話をする時に、急に恋する可愛い顔になったから、即座にわたしは反応したのだ。

不機嫌と言われて、驚いた。え？わたし不機嫌なの？
酔った頭の片隅で、考えた。
別に不機嫌ではないが、これは焼きもちか？恋する顔で胸キュンしている様子を目にして。彼女は女性ホルモンがドバーッと出ているに違いない。女性ホルモンに対する焼きもちである。

年齢を重ねると、女性ホルモンが少なくなり、心身に影響を及ぼすとの記事をよく目にするが、こうして不機嫌な様子を指摘されるのは、既に症状が出ているのか？このままではいけない。何か行動を起こさねば。
かといって、急に夫にキュンキュンするのは非常に難しい。お互い様だと思うが。

そうだ！封印していた「少女マンガ読み」を少し自分に許そう。ある時期、ハマりすぎて、時間の多くを費やし、生活に支障が出たので封印したのだ。毎週10冊～30冊をレンタル店で借りていたのが、今は３ヶ月に１回程度に減らした。これを２ヶ月に１回程度にしよう。少女マンガは胸キュン満載！とにかくキュンキュンして女性ホルモン値を上げ、心身ともに健やかに保つことが家族にとっても平和をもたらすのだ。

女性ホルモンのことでこんなに考えているわたしの頭の中は、既に平和なのかもしれない。

檀　ままこ