文芸広場
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え?そんなことまで覚えていたの?
嗚呼、恥ずかしい。本人も忘れていたエピソードを覚えていたとは。
久しぶりに、小学校の同級生と会った。彼女は、友人の中でもいちばんつき合いが長い。遠くに住んでいる訳でもないが、会うのは一年に一度くらい。
お酒を呑みながら近況を報告しあい、昔の話もする。
自分で記憶していたことを言われても、どうということもないが、記憶の奥深くにしまいこんでいたことを急に引っ張り出されるのは、非常に恥ずかしい。
全く忘れたことではないので、言われたことで急に記憶に色が付き、胸の奥がかゆくなる。手が届かない奥の奥がかゆい。
友は、時にゆるやかな爆弾を投げてくる。低温やけどにご用心。
檀 ままこ
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