トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第2章 生活習慣のタブー(27)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~「欲しい」と言うから買ったのにすぐに飽きるなんて、と腹を立てている~
小学生、とくに低学年の間であれば、文房具であれ普段着であれ、親が様子を観察しながら足りないものが生じないように準備することがあるでしょう。「明日、赤鉛筆が必要だ」と言われれば、買い物のついでに買ってきてやることもあるかもしれません。
しかしながら、小学校高学年や中学生にもなって「何でもお母さんに買ってきてもらっている」状況は、けっして褒められたものでは有りません。
それは、「なぜ?どうして?」を考える習慣を子どもから」奪ってしまうためです。
高学年になればなるほど、「ほしい!」と思えるものが増えてきます。自分が欲しいものを手に入れるには、いろいろな「枷」があって当たり前です。
「自分のお小遣いだと、ずいぶん貯めないと変えない」
「いろいろな種類があるけど、よく調べておかないと間違えそう」
と思い巡らすことは、「自分の状況にあわせて最適なものをどういう手段で手に入れるか」を考えるトレーニングになります。
ノート一冊をとっても、中学校ではA慧(行間が広い)とB慧(行間が狭い)を使い分ける工夫も必要です。いつまでも「親が選んだノートを無自覚に使う」子どもと比べれば、「考えて選択する習慣」にどれほどの差がつくでしょうか。
また、手に入れたものを責任をもって「大切にする」ことも中学生には必要です。
我々大人もそうですが、子どもはとくに「簡単に手に入れたものは大切にしない」傾向があるようです。「欲しい」と言うのを簡単に買い与えたところ、すぐに飽きてしまって、「あんなに「欲しい」と言っていたのになによ!」とお母さんが怒りだすのは、よくある光景ではないでしょうか。
わが家では、子どもが「十回『ほしい!』と言ってくるまでは無視」というルールを決めていた時期もありました。本当に欲しければ、子どもはあの手この手を使って交渉してくるものです。あきらめるのであればしょせんその程度だったということ。交渉のやりとり一つひとつも「考える習慣を身に付けるため」と思えば楽しく感じられるものです。
中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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