トップページ ≫ 社会 ≫ 社説 ≫ 8月15日は敗戦の日だ
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8月15日がくるたびに「敗戦」と「終戦」のこの二文字が私の脳裏で絡まるのだ。そしてまちがいなく8月15日は、敗戦記念日だと強い確信が私の心の中で沈んでいる。
昔、大東亜戦争肯定論という作家、林房雄氏の大作を読んだことがあるが、この説の一部にはうなずける面もあった。が、結論は全否定に近かった。
いかなる場合にも戦争は悪だ。しかし、国家の経済駅理由を正当化してしまったら、外交力はいらなくなる。まして日本の国力では米国の足元にも及ばず、科学的判断もゼロに近かったのだ。軍部は独走し、優れた学徒を犠牲にし、特攻隊までつくり、若い生命を大海に散らせたのだ。特攻で勝てるとはだれも1パーセントも考えていなかったはずだ。
硫黄島をはじめ、日本が陣取っていた島々はことごとく玉砕の悲劇にあった。島を死守せんとして、散華していった将兵達。そして司令官は大本営へこの戦いがいかに無謀なものであるかを送り遂げて死んでいった。
私を指導してくれた実業家は、昔、軍部の参謀として戦いに参画したが、どこからみても勝てる可能性がゼロで、軍部の暴走以外の何ものでもなかったと、その愚かさを語っていた。だからこそ、「終戦」ではなく、まちがいなく「敗戦」なのだとその方も力説していた。
平和は何にもまして尊いのだと8月15日の今日は祈り、念ずる日にしたい。
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