トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第2章 生活習慣のタブー(28)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~忙しい子どものために、身の回りのことはなんでも代わりにやっている~
このところ、なんでもやってあげてしまう親が増えているように感じます。かっては中学受験を目指す親子に特徴的にみられましたが、今は普通の小・中学生でも習い事や部活動、塾などで慌ただしい毎日を送っているからでしょうか。
日常的なこまごまとした雑事(自分の洗濯物をしまう、使ったものは片づけるなど)はもちろん、翌日の学校の準備や、驚くことには夏休みの自由研究や習字・家庭科の宿題にいたるまで、親が代わりにやっているのです。しかも、嬉しそうにやっているのが特徴的です。
私は「子どもにやらせるとモタモタして、親が見ていてイライラするのでやっているのか」と考えていましたが、それはハズレのようで、母親はもちろん時には父親までが、マネージャー兼お手伝いさんの役割を嬉しそうにこなしているのです。
この関係が中学校に入っても続くようだと、子どもの日常生活にさまざまな悪影響を及ぼします。子どもの立場で見ると、彼等は毎日「サービスの行き届いたホテルに連泊している」のとおなじです。便利さに慣れてしまうことで「自分で工夫する」「失敗をもとに改善策を考える」といった習慣が身に付かず、果ては「誰かにやってもらうのが当たり前」となってしまいます。
自分に意見を求められても何も答えられないばかりか、
じっと母親の顔を見て「代わりに言ってくれ!」と目で訴えることしかできない中学生が増えているのが現実です。
将来、入試や資格試験で面接を受ける機会もおとずれるでしょう。その面接会場でまで親が“マネージャー”になることはできません。
中学校に入るというときは、「子どもが自立するまでのスケジュールを意識し始める」ときでもあります。今のうちに少しずつできることから、自分のことは自分でやるらせることにして、親は見てみないふりをする姿勢が大切です。
中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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