トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」第2章生活習慣のタブー(30)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~携帯やネットは危険なので使わせていない~
現代の子どもたちの周辺には、危険があふれています。登下校時には車に注意を払う必要があり、校内にいてもいつ不審者が侵入してくるかもわかりません。自分の意思に関係なく、いじめやケンカに巻き込まれる可能性もあります。
そして、最近際立ってきたのが情報にまつわる危険でしょう。今や、小学生の携帯電話所持率は七割弱という時代。知らない間に個人情報が流出したり、デマやうわさ話が勝手に広がったり、思わぬところでお金を請求されたりと、心配の種は尽きません。いったいどこまで気を付ければ大丈夫なのか、ゴールが見えなくなるものです。
小学生のうちは、親が介入することで最大限の安全を図る必要があるでしょう。しかし、世の中には、「避けられる危険」と「避けられない危険」があります。子どもの周辺にあるすべての危険を、先回りして回避することは不可能です。
子どももやがては自分の力で世の中に出ていくときを迎えるわけですから、危険を自分で察知して、自分で避ける力も培っていかなければなりません。中学校に入るタイミングは、「親が危険を遠ざけてくれる」状況から「自分自身で安全に気を付けながら前に進む」段階へと生活を転換するチャンスです。
携帯やネットからいつまでも遠ざけておけるものではありません。学校の連絡網もメールになっている時代です。友人関係に差し障りもあるかもしれません。家庭で一定のルールを決めたうえでつかわせることが、子どもの成長にとっても有益でしょう。
ただし、ルールをしっかり決める必要があります。何の制限もなく使わせることは、仮免許のドライバーが一人で道路に出るようなものです。最初は助手席に親が座り、どこから危険が飛び出してくるのか、どうすればそれを避けられるのか、教える必要があるでしょう。ただ漠然と「気をつけなさい」と注意するだけでなく、「どんなことに気を付けるべきか」を、前もって具体的に伝えることが大切です。
ネットの掲示板やブログなどに悪気なく個人情報を載せてしまうことなどは、誰にでもあり得ることです。たとえ子どもに危機感がなかったとしても、こうした事例に対して親は「本気で心配する」「本気で叱ってみせる」ことが必要です。親の真剣な様子を見て初めて、子どもは事の重大さを実感するからです。
中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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