その男には２人の愛人がいた。人には自分の姪だとか娘ですと言っていた。２０才以上もはなれている女性だから誰しも最初は信じていた。居酒屋に牢名主のように自分の居場所を確保していて、毎晩のように偽りの姪や娘を呼んでは酒を楽しんでいた。姪と呼ばれる女が娘という女に気付いた。男と偽りの姪は険悪な仲となった。あげくのはて多額の慰謝料を女からとられた。次は娘といわれていた女が男にいいよった。裁判になり男が負けた。その男は牢名主の席にもどれなくなった。

今、男は飲み屋難民となって夜のちまたをさまよっているという。くだらないはなしだが世の中にはメッキ人間がかなりいるということだけは事実だ。そしてメッキ人間の一番の特徴は自分を限りなく大きく見せて、やたらと政治家との関係を吹聴するところにあるみたいだ。