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コラム …男の珈琲タイム
久しぶりにダンディを見た。元ふじみ野市議会議長福村さんの叙勲のパーティは、私の少年時代を快くくすぐった。福村さんは20代の若き日に、旧豊岡町の技術職として水道事業に心血を注いだ。一方で、野球の名手だった。もともと豊岡町は豊岡物産という有名な会社もあって、野球でも全国にその名をとどろかしていた。豊岡町役場もその刺激を受けて、埼玉県でも屈指のチームとして君臨していた。
中心選手はやがて入間市長として5期、埼玉の名市長としてその名を馳せた木下さんだった。何しろ、カッコ良かった。豊岡小学校の校庭のサクを越えて、打球ははるかに消えていった。野球少年だった私は、木下さんにあこがれた。ハンサムで能史でスラッガー。ユニフォーム姿もスーツ姿もとにかく絵になった。その絵がやがて部長となり助役となり市長となった。ダンディな市長。私も夢みた。
さらに豊岡中学には森田さんという剛腕ピッチャーがいた。やがて早実に入り、あの王さんと一緒に甲子園で優勝選手となった。おしゃれだった。トレンチコートの襟をたてて、よくジャズを口ずさみながら歩いていた。アメリカ映画のスクリーンに出てくるような人だった。
福村さん、木下さん、森田さん。この3人は小学生だったわたしの脳裡に焼きついてはなれなかった。当時「カサブランカ」という映画が有名だった。主役のハンフリーボガードのニヒルなダンディズムは堪らなかった。
そのニヒルを除いたダンディが、木下さんであり、福村さんなのだ。その2人が叙勲のパーティで、懐かしく出会い、私もまた、少年の日を逆照射しながらあの日のダンディとこの日のダンディに感動していた。
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