トップページ ≫ 文芸広場 ≫ BAN瞳の言わせて頂戴 ~とん汁作りから学ぶ~
文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
今年の十二日まちは平日、週始めの月曜日。
「いつものよりも人が少ないね」と皆で言葉を交わす。
寒さは厳しいが風もなく、天候に恵まれた。
とん汁のお手伝いをするようになって、今年で5年目。
仕掛け人はタワーマンションの1階にある林時計店の店主、林基弘さん。
御年80歳だが、そのパワーには驚かされるばかり。強いリーダーシップに魅了され、住人の有志が集まる。力を合わせて400人程のとん汁を作り、売る。
前日の買い出し、野菜切り、調理、販売、片付けまですべてを手分けして、皆で力を合わせる。
手作りとん汁は出来上がる前から人が並び、行列ができるほどの大盛況ぶり。
7時半には完売、みんなで力を合わせてやるというすごさを感じた。
「楽しかったね」「お疲れ様」「ありがとう」の言葉が交わされる。
疲れた身体とは反比例するかのように、達成感が込み上げてくる。
パソコン、SNSがどんなに普及しても、ここにしかないものがある。
人と出会い、人と話す、生きていくのに一番大切な人とのコミュニケーション。
良い時、悪い時、つらい時をともに過ごすことによって信頼感が生まれる。
当たり前のことがとても難しい現代社会の構造。
歳を重ね、人は一人では生きてはいけないなのだと強く思う。
来年も一つ一つの出会いを大切に、感謝の気持ちを忘れずに頑張ろう。
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