文芸広場
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今年も年賀状書きの季節がやって来た。
年賀状はもらうのは嬉しいのだが、自分から出すための準備には時間が掛かって、正直面倒に感じる。面倒に感じるとは言っても、出す習慣を辞める気はさらさらない。来年こそは早めに準備を始めようと誓うのだが、そのことを忘れ、翌年また焦って準備をする。わたしの年末恒例行事だ。
年賀葉書の発行数は毎年減少しているという。若者たちはメールで済ませるのだろう。わたしも友人から、来年からはメールにすると伝えられたことがある。
昨日、ラジオで年賀状に関する投稿を聴いていて、面白かった。写真付き年賀状に関しては賛否両論あった。子どもの写真をもらっても困るという意見も。そういえば、あるエッセーの一節がインパクトあるものだった。筆者がホームパーティーに招待された時に、子どものいる女性たちが年賀状について話しているのを聞いた。年賀状は2種類作って、子どもの写真付きのものは、独身者や子どもがいない既婚者には送らないという配慮をしているとのこと。それを聞いて、独身の筆者は、自分は写真付きを送られても嫌ではないし、そんな配慮をしていることに驚いた。そしてさらに、年賀状の配慮はしているのに、独身者のいる前でその話をするというのは配慮に欠けるのではないかと突っ込んでいた。
わたしは、子どもはいるけれど子ども写真付き年賀状を作ったことはない。理由は、頂いた写真付き年賀状を見るのはいいのだが、その年賀状をずっととっておく訳にもいかず処分する日もやって来る。その際に、写真付きだと処分するのが心苦しいのだ。だから、自分は作るまいと誓った。
そういえば、子ども写真付き年賀状に淋しさを感じたこともある。子ども写真も文章も全て印刷で、本人からのメッセージが全くないと、わたしは突っ込みたくなる。お子さん大きくなったわね。微笑ましいわ。だけど、友人であるあなた本人はいかがお過ごしなのでしょうか?
写真付きは、子どもでなく本人の場合もある。昨日のラジオパーソナリティーは、あまり親しくない保険のおじちゃんから届く年賀状が一年間のダイジェスト写真になっていて困ると言っていた。おじちゃんの山登りの報告やら何やらの写真がたくさん載っていて、別におじちゃんの一年間を知りたくはないし、とにかく保険のことをしっかりやってくれたらそれでいい。パーソナリティーの突っ込み方が面白くて笑ってしまった。
年賀状は差出人の個性が出ていて面白い。写真があるとかないとか、人によって種類を変えるとか、みんな様々考えているようだ。受けとめられ方も様々あるようで、細かく考えていてはきりがない。結局、差出人が出したいものを出せばいいのだと思う。貰った方も、突っ込むのが楽しみのひとつなのだから。
檀 ままこ
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