トップページ ≫ 社会 ≫ 県議会・市議会 視座「県職員のノウハウ継承について」~県議会より
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最少最強の県庁を目指す埼玉県。県民一万人当たりの県職員が最も少ないことを上田清司知事は成果としてあげている。しかし、職員が少ないと行政サービスの低下に直結し、業務に関するノウハウが次世代に継承されないという課題が出てくる。管理職の適正な育成という点では、技術職が顕著。農業職や総合土木職は年度によって、採用職員の数に大きなばらつきがあり、計画的な定員管理ができてない課題もある。
県職員のノウハウ継承について、小林哲也議員(自民)が質問し、上田清司知事が答えた。
●小林哲也議員(自民)からの質問
適正な定員管理や管理職育成の点で、途中退職者や管理職への登用を希望しないなどのケースを考えると、幹部職員育成への支障や、業務に必要なノウハウが継承されないことが懸念される。
最少最強の県庁を目指すあまり、住民サービスの低下を招いてはいないか。
技術職の職員については、採用規模自体が小さいため、必要なノウハウが継承されず、将来深刻な問題になるのではないか。
●上田清司知事の回答
最少最強の県庁を目指すため、徹底的な事務事業の見直し、IT活用、業務集約化など仕事のやり方に工夫を凝らしてきた。
一方で、児童虐待防止対策や地震対策、「2025年問題」をはじめとした県政の重点課題などには増員を図ってきた。こうした取り組みにより、行政サービスを低下させることなく計画的に職員定数を削減してきたところだ。
農業職の採用については、団塊の世代が入庁した時に大幅な人員増を行い、その山が農業職全体に占める割合が大きかったために、新規採用の人数がわずかだった。一方、平成28年度は団塊の世代の退職による補充が必要であることや定数削減の影響が少なかったことから、採用数増となった。
世代間の職員数に波があるのは避けるべきで、緩やかに調整していくことで組織の形をしっかり整えたい。
管理職や技術職の適正な育成について、専門的な知識、経験が求められる職には通常より長く配置するなど、知識、技術の継承や幹部職員の育成に配慮している。
さらに、技術職の現場では中堅層が薄いことにより若手が技術を学ぶ場が少ないため、ノウハウ継承に力を入れている。たとえば、土木職では現場監督の未経験者に向けた「土木工事手順マニュアル」を作成。若手職員が何に困り、何を欲しているのかを聞き取りして作成しているので、工事完成までを体系的にまとめたマニュアルとして、研修と連動させて活用する。
経験豊富な再任用職員はノウハウ継承のための貴重な戦力。農林振興センターでは、若手職員を再任用の普及指導員に同行させ、農家を訪問し、農家との接し方のポイントを指導している。
外部からの人材登用について、一定の民間経験のある人材を総合土木職、設備職、建築職に採用し、最新の工事技術や材料根の対応や中堅層を補っている。
今後も技術職のノウハウ継承など組織としての総合力を高め、県民サービスの向上に努める。
岡 アヤコ
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