トップページ ≫ 外交評論家 加瀬英明 論集 ≫ 宗教は、それぞれの地域・民族の民芸品
外交評論家 加瀬英明 論集
世界の宗教は、それぞれの地方に固有な、民芸品のようなものだ。
しかし、どうして、イタリアにカトリック教徒、ロシアにロシア正教徒、チベットにチベット仏教徒、サウジアラビアにイスラム教徒、ハイチにヴードゥー教の信者が多いのだろうか?やはり、信仰や宗教が、民族から生まれたものであって、それぞれの地域の人々の伝統的な世界文化から発したことを、示している。
ヴードゥー教は、カリブ海に浮かぶハイチの人々の宗教である。アフリカ西海岸のベニンから売られてきた黒人奴隷が、故郷からもってきた精霊信仰と、奴隷主のカトリック(キリスト旧教)が、混淆(こんこう)したものである。魔術や、呪術をさかんに行なうのが、特徴となっている。
どうして日本人は日本語を、デンマーク人はデンマーク語を、トルコ人はトルコ語を、ネパール人はネパール語を、ベニンの人々はフォン語か、ヨルバ語を話すのだろうか?それぞれの人々が、異なった神や、神々を信仰しているのと、同じことである。
ユダヤ教とキリスト教が共有する『旧約聖書』は、「神は御自分にかたどって人々を創造された。(略)男と女に創造された。神は彼らを祝福して言われた。『産めよ、増えよ、地に満ちて地を従わせよ。海の魚、空の鳥、地の上を這う生きものをすべて支配せよ』」(「創世記」1-27、28)と、述べている。
これが、聖書のなかでの、人に対する神の最初の命令である。
一神教は人類にとって、かなり新しいものである。一神教はおそらく4000年あまりの歴史しか、もっていない。多神教は、つねに人とともにあった。
ジョン・レノンはなぜ人道に惹かれたのか 二章 鯨を供養する日本人の心性
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