文芸広場
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新学期には、子どもたちは新たな環境のなか緊張した面持ちだが、親だって緊張するのだ。それは、新年度のPTA役員決めがあるから。
先日、小学生の子をもつ人と話した。彼女はちょうど出掛けるところで、これから授業参観と役員決めがあるという。児童数が少なくなったので、役員になる可能性も高くなって、緊張しているとぼやいていた。
みんなが嫌がるPTA活動。そもそもPTAとは、各学校で組織された、保護者と教職員による社会教育関係団体のことだ。子どもが学校に入学すると自動的に入会した形になって、役員決めには参加しなければならない。子どもが通っていた学校では、役員決めの保護者会のプリントには、役員決めに欠席しても役員になる場合がある旨がきちんと明記されている。欠席しないように釘を刺されるというシビアな世界である。
昨今では共働き家庭も増え、PTA活動のために頻繁に学校に行くのは難しい。国は一億総活躍を掲げて女性も働くことを推進している。しかし、家事をとりしきるのは女性の役割という家庭が多いなかで、外で労働し、家でも家事労働し、子育ても頑張って、それに伴うPTA役員も笑顔で引き受けるというひとは、いない。
筆者もPTA役員をやったことがある。ある委員の委員長に、何故か魔がさして立候補してしまった。PTA役員も長となると、忙しさも加速する。その仕事をするのが初めてだとしても、委員長となれば委員からの問い合わせにも答える。楽ではないが、どうせやるなら楽しくやらなければと、半ばやけくそで積極的に仕事をした。
筆者が所属していたPTAも、ちょうど変遷期で、役員会の回数を減らす等で保護者の負担を軽減する方向に向かっていった。次年度から楽になったので、正直、次年度役員がうらやましかった。
PTA活動って、本当に必要なのだろうか?一億総活躍のためにも考え直す時期に来ているのではないだろうか。ある評論家が、文部科学省が廃止を進めてもいいのでは?と言っていたが、それもアリかもしれない。一億総活躍を掲げるならば、働きやすい環境を整えてほしいものだ。
檀 ままこ
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