文芸広場
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「行ってく(帰)るかね」
笑顔で送り出した子がそれきり帰らない
東日本大震災の朝元気に家を出た日和幼稚園の五人の園児達は
送迎バスの中で遺体となった
子供は親の生き甲斐である
ましてや幼児は母の宝だ
それから六年間その遺影の前に年毎の教科書を供え
生きていればと中学生の制服を誂えた一人の母を見た
生きていても死んでいる人がいる
忘れられた人である
心の世界がある
心が宿る身体は主に水分と肉と骨である
その下部組織は細胞であり、分子で素粒子である
僕は神など信じない と誇らしげに言う人がいる
理由はテレビに出てないとか すぐに駆けつけないとか
聞けば素朴な定義である
先端科学は虚数空間や余剰次元を示唆している
この世界の「在る」には階層がある
水の下部構造は水素と酸素である
名画の下部構造は紙と絵の具である
巨大なビルも精密機械も初めにあったのは想いである
この世界のすべてのモノには先立つ思いがある
心はモノの上部構造である
二千年前のある日論議を中断し幼子を抱き寄せイエスがいった
「神の国はこのような者の国である」
子安観音も幼児を抱いている(宗教、宗派はどうでもいいのです)
一度生まれたものは生きている
そこへは昔からどこでもドアからいける
キリストが嘘つきでないかぎり
大畑 ヨシオ
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