トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと 第3章 勉強のタブー(41)
教育クリエイター 秋田洋和論集
テスト用紙は、点数だけ確認したら捨ててしまう
親なら誰でも子どものテスト結果が気になるものです。
テストがあったでしょ、ちゃんと見せなさい。
わが家でも何度も聞いた言葉です。でも、テストの答案をチェックするといっても、点数だけ見て終わりにしているかたがほとんどではありませんか。
小学校のうちは単元の終了ごとにテストが行われるため、あまりにひどい点数をとってくることは多くありませんが、それでも高学年になればなるほどクラスの平均点は低くなっていくものです。算数では「割合」「比」を苦手にする子どもが多く、この分野をあいまいにしたままだと中学校以降の学習にも影響が出てしまいます。
ですから、テスト結果を見て「褒める」「叱る」だけではなく、そろそろ「テスト結果をしっかり見直す」習慣づくりを心がけていく必要があります。
目標は、子どもが中学校に入った後、「自分自身でテスト結果を分析して、弱い分野をしっかり復習できるようになること」です。小学校の間は親子一緒にテストを見直してください。
では、テスト終了後に何をどのように分析すればよいのでしょうか。
まずは「できた問題」「解いたけれど間違えた問題」「手が出なかった問題」にわけましょう。答案に×がついていても、その理由が単なる計算ミスなのか根本的に理解できていなかったのかによって、対策は変わってくるものです。自分の弱点を見つめることでそれを克服するヒントが見つかるのだと、テストを通して教えてやるましょう。これは、スポーツでも仕事でも使える「生き方のヒント」でもあります。
テストというと、どうしても親子ともに点数に一喜一憂してしまいがちです。試される側の子どもにとっては仕方のない部分がありますが、親が一緒になって結果だけに振り回されるのはよくありません。
親は一歩引いて広い視野をもち、子どもの成長に必要な方向付けをしてください。「点数だけでなく分析も」が中学校に入る前には必要なのです。
中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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