文芸広場
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先日、地区の夏祭りがあって、わたしは役員になっているので手伝いに駆り出され、水風船づくりの仕事を割り当てられた。
人差し指の半分くらいの小さな風船に水を入れた大きな注射器で空気と水を入れる。注射器には水を入れる目安になる線が書いてある。大きな容器に水が張られ、注射器に線まで水を入れる。注射器の先端を風船に差し込んでプシュッと水と空気を押しこむ。
プシュー。この押しこむ瞬間が気持ちいい。すっかり職人気分になって、風船に魂を注ぎこむ。
気持ちよくなってきた側で、「それだと水が足りないわよ!」と厳しいチェックの声が飛ぶ。そのひとの言い分としては、水を多めに入れた方が手で弾きやすいという。現場監督が言うのだから、それならそれでやってみようと、素直に聞き入れて水を倍量に。
無の境地で風船に注ぎ込み続け、その間膝を立てたポーズでずっといたので、今度は膝がヒリヒリしてきた。そこで、膝の下にクッション代わりにスリッパを差し込む。わたし以外のメンバーも無言で仕事をしている。プシュー、プシュー、プシュー。現場監督だけがしゃべっている。
水風船づくりの後は、来客の応対やらで忙しく一日が過ぎていった。こども神輿、フランクフルト、ポップコーン、綿あめ、水風船釣り。こういう雰囲気は久し振りだ。祭を作り上げるのには、ひとの力が欠かせないことも実感。
あれ?水風船釣りって、水を倍量にして重くしてしまったが、釣れたのだろうか?あとから気になった。さらに、翌日には風船づくりで筋肉痛になってしまった。まさかこんなことで筋肉痛になるとは。ちょっぴりなさけない夏の思い出の1ページが出来あがりましたとさ。
檀ままこ
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