トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと 第3章 勉強のタブー(47)
教育クリエイター 秋田洋和論集
子どもの苦手教科は、担任の教師がつくったと思っている
塾で中学生の親子と面談するとき、こんなやりとりが実によく登場します。ちょっと大げさに紹介してみますが、ほぼ実話だと思ってください。
著者「いつまでも『数学が苦手』と言い続けるだけでは解決しないよね。そろそろ数学が苦手な原因を考えて、改善していこう。自分では何が原因だと思う?」
子「(小さな燃えで)小五のときにわからなくなってしまって・・・・」
著者「そうか、じゃあ割合のところかな?」
母「(子どもをさえぎり)だって小五のときの○○先生の授業は、みんながわからないって言ってたもんね」
子「(急に元気に)そうそう、あの頃からだよね、私が勉強しなくなったの「
母「本当にひどかったんですよ、○○先生。この子は小さい頃には算数もきちんとできたんですよ。だから本当はやればできる子なんです!」
「じゃあ、できるようになるまでやろうよ」と言いたいところですが、はたしてこの場合、邪魔しているのは誰なのでしょうか。
他人に責任転嫁しても、成績は上がりません。成績が振るわないのは、決して誰かのせいではないのです。
先生を悪者にしたてて自分が子どものそばに寄り添うのは、子どもの「ご機嫌うかがい」をしているだけです。この場合、邪魔をしているのはお母さんなのです。
いくら先生の悪口を言ったところで、先生が責任を取ってくれるわけではありません。クラスが変わったり卒業したりすれば先生との関わりは終わりです。
次の場所で、また新しい「悪者」を見つけますか?
「悪者さがし」では永遠に課題は解決しません。
中学生は世のなかに出ていくための準備期間だとお伝えしました。親の役割は子どものご機嫌うかがいをするのではなく、むしろ今までより厳しめに接して「耳の痛い忠告」を与え、世のなかの仕組みやルールを教えていくことにあるのです。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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