文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
蝶は花の夢を見ている
野の鳥は月の夢を見ている
私は私の夢を見ている
毎夜気が付くといつか寝ている
寝いている間自分は何処へ行っていたのか
その間の記憶が欠落している
異次元の夢の世界に迷い込むことがある
目を開くと夢は掌の雪のようにみるみる消えてしまい
何の夢か思い出せない
切れ々に覚えていることがあるが
掘り起こされた土器の片の原型は不明だ
リアルな夢もある
この世にも美しいものがあるように
夢の世界にも(深海や洞窟のように)不気味なものがある
夢の世界は荒唐無稽なことが多いが
この人の世界も多分に奇怪なことがある
人の形をした獣が町中を歩いていたり
愚かな者が好んで上座に座る
何時も何処かで無惨な事が行われている
人はみな土に消えるがそこは入口にすぎない
去ったものはまたどこかで産声をあげて戻ってくる
眠りにつくのを待っているものがいる
髪を解く女の影がある
忍者のように走り去る影がある
夢の世界は思いがつくる
醜いものは花になれ
哀しいものは虹になれ
何処かへ行きたいものは鳥になれ
山上村人
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