文芸広場
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先日、高校時代の同級生とともに女4人旅をした。この友人たちとは、高2のときのクラスの席順で前後になったのが縁で仲良くなった。席順が縁とは、良く考えてみると人生は様々な縁で出来ているものだ。
4人で旅行するのは、かれこれ20年以上振りだ。幹事になってくれた友人は、「今回の大切なイベント成功のために体調管理などの準備をして臨みましょう!」と熱くメンバーに呼び掛けるので、「大切なイベント」が不成功にならぬようにせねばと緊張した。
結論として、イベントは無事楽しく大成功だったのだが、わたしが着て出掛けたセーターに3つの虫くい穴があったのには我ながら笑った。
旅先だろうとどこだろうと頭のなかでの考え事は止められない。
「穴3つ」→そういえば「人を呪わば穴2つ」ということわざがあったな。人に害を与えようとすれば、やがて自分も害を受けるようになるというたとえ。
前回の旅から20年以上。その間、自分にとって嫌なひとに出会ったこともあったが、害を与えようとまで強く執着したこともなかった。それは、幸せなことだな。
すっごく嫌だなと思ったときに、そのひとも家族の前ではいいひとだったりするのだなと思うと、少しやわらぐ。
昨晩、カバンの中から花柄パンツを慌てて取り出した。引き出しからハンカチとパンツを出して、それぞれ違う場所に置くつもりが、間違えてまとめてカバンに入れてしまっていた。
危ない危ない。パンツで手をふくことになるところであった。パンツにはもともと3つの穴がある。
人生は、様々な穴に翻弄されるものだが、何事も笑いに変えていければ、わたしの人生イベントは大成功なのである。
檀ままこ
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