トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと 第3章 勉強のタブー(52)
教育クリエイター 秋田洋和論集
塾選びは「面倒見のよさ」で決める
塾について、もう少し詳しくご説明しましょう。
中学生には「自分で考える習慣」が何より大切ですが、その習慣づくりに理解がなくかえって邪魔をするような場所、それが塾です。
もちろんすべての塾にあてはまることではありませんが、「塾」という名称は同じでも、真剣に子どもの成長に向き合うところもあれば、とにかく利益確保が最優先の塾もあるということです。その違いは、どうしたらわかるでしょうか。
塾のチラシをいくつか比べてみると、よく見かけるフレーズに気が付くことでしょう。それが「面倒見」です。「面倒見のよさには自信があります」「合格までしっかり面倒を見ます。など、生徒、保護者へのフォロー体制から、授業の開始、終了時間、テスト前の対策授業まで、これでもか!というほどの手厚いサービスをうたう塾が多いのです。
どこの塾でも当然のサービスとしてうたっていますが、その中身はけっこう違うもの。気を付けたほうがいいのは「トコトン生徒に付き合います」「無料補習○時間は絶対にやります!」といった表現です。意外に思われるかもしれませんが、この「サービス精神」が曲者なのです。
こうしたサービスは、実はほぼすべてが「親向け」のものです。親が「ちゃんとやってくれるのね」と安心できる環境を、全力でアピールしているだけです。
実態は「とにかく拘束時間の長い塾」かもしれません。ものすごい量の課題を課して演習させることで、目先のテストの点数にはつながるかもしれませんが、はたして「自分で考える習慣」は身につくのでしょうか。それなら、無料補習をやらなくてすむような密度の濃い授業をする塾のほうが、子どものためになると思いませんか。
親にとって心地いい塾と子どもが成長できる塾は必ずしも一致しているとは限りません。親の心をくすぐるようなフレーズにすぐ飛びつくのではなく、じっくり見極めてからでも、塾選びは遅くありません。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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