トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと 第3章 勉強のタブー(54)
教育クリエイター 秋田洋和論集
勉強のことは、すべて塾に任せようと思う
子どもを塾に預けるとき、お母さんのセリフに多いのが、
「すべてお任せします。口もだしませんからとにかくビシビシ鍛えてください」
というものです。小学生の頃と違って、中学生になるといちいちお母さんが勉強を見てやれませんから、これはもっともなことです。中学生になるというのは、自立への第一歩を踏み出すこと。余計な口出しをしないのが理想です。
ただ、「子どもの勉強のことについてはすべて塾にお任せで、私は知りません」と親の責任をすべて放棄してしまうとしたら、それは問題です。
考えてみてください。塾でどれだけ真面目に勉強したとしても、それはせいぜい週に数時間でしかありません。成績を上げたい、苦手教科を克服したい、などと目標が明確になればなるほど、
家庭での勉強時間
をきちんと確保することが必要になります。塾での授業時間と同じ程度の勉強時間を毎日家庭でも確保できるようになって初めて、塾でやっている勉強の効果が現われるくらいだと思ってください。
ほとんどの塾では家庭学習についてもチェックを入れていますが、すべてを管理するのは不可能です。そこで、お母さんの出番です。
勉強を教える必要はありません。子どものマネージャーになったつもりで、子どもの様子を観察してください。子どもに何か言うとケンカになるというのなら、塾に「家ではまったく勉強していません」と連絡するだけでかまいません。もちろん何かよい変化がみられれば、どんどん報告してください。
大切なことは、子どもの学習状況について、
できる限り、いつも一歩後ろで見守っている
ことなのです。中学生はその成長のスピードから、三日会わないだけでも雰囲気や勉強に取り組む姿勢などがガラっと変わることがあります。「その変化の瞬間を見逃さないよ」という雰囲気に包まれていると、子どもの成長はさらに促進されるのです。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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