年賀状をやりとりして40年の恩師がいる。小学校6年生の担任。

先生はいつも楽しく、怒る時は厳しく、個々の良いところをとことん褒め、個性を伸ばしてくれた。本当に悪い事をすれば叩かれた。みんな先生が大好きだった。先生も今年で90歳。

恩師からの年賀状が今年は届かない。電話をしてみようかと心配していると、雪の中で咲く寒椿が描かれた寒中見舞いが届いた。

先生は肝臓がんで余命宣告をされたのだが、昨年肝臓移植に成功し、今はとても元気で年末から正月明けまで旅行に行ってきたと書かれていた。昔からパワフルで前向きな先生だったが、９０歳で移植手術をうけていたとは驚いた。

１枚の手紙から元気とパワーをもらった。何十年経っても、離れていても先生は私に教えてくれる。何歳になっても挑戦することを忘れてはいけないと。昔と変わらない筆跡に先生の強さを感じた。ありがとうございますと年賀状に向かって頭を下げる。先生は私にとっての永遠に恩師なのだと確信した。