社会
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20世紀末の1999年~2000年、就職状況は極めて悪かった。
一部上場企業でさえ、採用自体なしといったケースも少なからずあり、非正規での就職以外に選択の余地はなかった方々も数多く存在した。
この時期の大卒新卒者の年齢が40歳を迎え、改めてその窮状がクローズアップされている。
欧米諸国においては新卒時一発の採用制度ではなく、仮採用の形で、数年研鑽を積み、その上で自身の適正とのマッチングも勘案した上で本就職に進むかどうかを判断することが制度としては可能だ。
即戦力である事の優先順位が高い厳しさはあるが、就職年の好不況という個人では如何ともし難い不確定要素を一定程度バッファーすることが可能となり、機会の公平性をより確保している制度といえよう。
特に日本の大企業においては、いまだ根強く○○年入社・同期といった社会的慣習が残っている。同じ釜の飯を食った同士という組織に不可欠な団結力を生み出す一方で、その輪に入れない中途入社メンバーなどには仕事以外の要因で疎外感を感じさせてしまうなど負の側面も否定するのは難しかろう。
仕事は能力により生み出される結果で評価されるのがまっとうであり、日本型組織の硬直性・融通の効かなさという側面に、こうした社会風土が起因している場合も様々な形で存在していると思われる。
その全てを否定はしないが、他者に寛容な精神を持ち合わせない組織に顧客視点に立った財・サービスの定量的・恒久的な提供など果たして可能なのだろうか。
年齢という一つのベクトルで過剰に線引きすることなく、能力・意欲のある人々について大胆に門戸を開く。その為には組織に属しているメンバーの意識改革も極めて重要であり、ここにこそ成功の成否が大きく関わってくる。
従来の形に捕らわれない企業社会全体でのセカンドチャンス・サードチャンスの創出意志こそが今、広く求められる働き方改革の本丸、一丁目一番地と考えている。
小松隆
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