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コラム …男の珈琲タイム
名優大杉漣さんが逝ってしまった。その涙も乾かぬ間に名脇役の左とん平さんもこの世を去ってしまった。人は忽然として皆去る。私の親友も昨年の春、桜の花と共に散ってしまった。「散る桜残る桜も散る桜」私は独りつぶやいた。私の知人が今年、何を思ったのか「行く川の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず・・・」と方丈記の一節を年賀状に書いてきた。何んともせつなく、むなしく思った。人はどうにもならない磁場の中で生きとし生きている生物なのだ。だから、このどうにもならなさを甘受して鼻歌を歌いながら人生を楽しむ以外ないのだ。楽天的ニヒリズムは恐ろしいほどのパワーが溢れ出てくる生き方となる筈だ。酒も良し。吟ずるも良し。正息をもって人生を大らかに歩むしかないのだ。また愉快な春がやってくるではないか。花粉症の人には申し訳ないが。
「老いてなお梅酒たのしむ美女のあり」 修太
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