社会
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若き日の宮崎駿や高畑勲も制作にかかわったアニメ「アルプスの少女ハイジ」は1974年1月から1年間テレビ放映されて圧倒的人気を獲得し、その後、海外でも高い評価を得た。このアニメを今でもよく目にする。テレビCMに使われているからだが、「ハイジ」CMは必ずしも好評ではない。
有名コピーライター仲畑貴志が選者の毎日新聞「仲畑流万能川柳」は毎月5万句が寄せられ、新聞の川柳欄では投句数トップだ。ここでは時々、「ハイジ」CMに違和感を示す句が選ばれる。このアニメを使ったCMは、過去には自動車があり、昨年はカップ麺、今は学習塾。
40年以上前に「アルプス少女ハイジ」を見てファンになった人人には独得の思いがあるようだ。CMに使うこと自体は問題ないものの、CMは商品販売や顧客獲得の促進が最終的な目的だから、そちらのほうが強く出ると視聴者に拒否反応が出る。
特に新学期目前の生徒募集に向けて執拗に流される学習塾のCMにはうっとうしさを感じてしまう。ところが、このスポンサー企業の女性社長は、両親が有名俳優・女優で、本人も慶応大学在学中にテレビドラマに主演、卒業後にトップアイドル歌手と結婚した人だ。そのような人のテイストとは思えない泥臭いCMに首をひねるが、もともとこの会社は彼女が作ったものではない。
彼女が歌手と離婚した後に再婚した相手が創業した家庭教師派遣会社が母体だ。学生時代に起業し、同業者の中でも異端児的存在で、積極策を次々に打ってきた。今も会長の地位にある。結婚当初は週刊誌にもいろいろ書かれたが、芳しい人物評ばかりではなかった。今もあまり創業者会長の情報は表に出てこない。
CMは「うちの塾に入ればお得」ということをアピールしているようだが、これだけのCMには莫大な金をつぎこんでいるわけで、それは生徒の月謝でまかなわれているはずだ。本当に「お得」なのだろうか? (文中敬称略)
山田洋
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