トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと 第4章 中学校生活のタブー(69)
教育クリエイター 秋田洋和論集
「私の子ども時代は・・・」と昔話をもち出している
まったく勉強をしない子どもに怒り続けるのは、疲れるものです。
ましてや中学生の生意気盛りともなれば、お母さんの言うことは一切聞こうとしなくなります。そんなときにお母さんはよく、
「お父さんからも、ちゃんと言ってよ!」
とバトンタッチをしませんか。ところがお父さんは普段の母子関係を知らないため、
「オレ(父)も子どもの頃は、全然真面目なんかじゃなかったしなぁ」
などと言ってしまいがちです。その後、母親の怒りの矛先が父親に向かうことは言うまでもありませんね。
しかしお父さんに限らずお母さんも、「昔は〇〇だった」と、自分の経験を子どもに語ったことがありませんか。なかでも子どもの教育に関しては、
「昔、自分はこうだったから、子どもにも同じことをさせよう」
という考え方をする親御さんが多いのです。とくに子どもが中学校に入ると、そんなかたが急増します。この考え方が通用するケースももちろんありますが、残念ながら多くの場合「ただの昔話」にしかなりません。
母「私は辞書を使って単語を覚えたら、そのページを破り捨てたものよ。だからあなたもそうやれば単語を覚えられるわよ」
子「今は英単語集もあるし、何より今は電子辞書の時代なんだよ」
母「覚え方に昔も今もないでしょう!」
こんな「かみあわない親子のやりとり」があちこちで行われていることでしょう。
時代は変わっていることを、親はいつも頭の片隅に入れておかねばなりません。とくに中学生を取り巻く環境は、激変しています。我々が子どもの頃には携帯電話だってありませんでした。今の子どもはライフスタイルがまったく違っているのです。それなのに、どうして勉強のことだけは同じだと思ってしまうのでしょう。
もちろん、昔も今も変わらず大切なことは多いですが、それは人への思いやりだったり食事のマナーだったりと、幼いうちに教えておくことが多いです。
親の昔話は中学生の心には届かない。それを覚えておきましょう。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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