トップページ ≫ 社会 ≫ 特別企画 ~水のスペシャリスト下村政裕からのメッセージ~⑭
社会
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日本とラオスの関係(Relationship between Laos and Japan)
~とても長い友好の架け橋~
ラオス国紹介の最後は、日本とラオスの関係についてです。
私の赴任中であった2015年にはラオス・日本国交樹立60周年、青年海外協力隊派遣50周年を迎えました。日本及びラオスの双方で、多くのイベントが企画され実施されました。
現在のラオス人民民主共和国が成立したのは1975年12月のことですので、その20年前、フランス統治からの完全独立(1953年10月)を果たした直後の1955年に日本との国交が樹立されており、その後の20年にも及ぶ内戦の繰り返し時代に青年海外協力隊の派遣が始まり、そして現在のラオス国の成立後も途切れることなく43年あまり。日本人にはあまり知られていない国ラオスですが、トータル63年にも及ぶとても長い友好関係が続いてきており、政府系のみならず日本の民間企業、NPOや大学機関なども多くの活動をしてきています。
水道分野でも日本との関係は深く、1964年に首都ビエンチャンで、メコン川を水源としたカオリオ浄水場の整備(施設能力20,000m2/日)を戦後の準賠償として支援したのがその始まりで、以来50年以上にわたって、独立行政法人国際協力機構(JICA)を中心に、水道施設の開発、整備や人材育成分野での支援が実施されてきています。
さいたま市水道局の前身である埼玉県南水道企業団とラオスの出会いは、1992年まで遡ります。その年に、当時の厚生省からの受託により国際厚生事業団(JICWELS)が実施したラオス国の水道事情調査団に参団したのをきっかけになります。当時、私の上司であった二人の大先輩が、厚生省からの呼びかけに応じて調査団に参団し、ラオスへの国際協力の意義・重要性を確認するとともにラオス国への支援をぜひ組織的にやっていくべきとの結論を持って帰国したのがその始まりです。
私事ですが、ラオス保健省の依頼に基づくJICAが実施した公共水栓の設置を目的とした地下水開発調査団に、1992年と翌年の1993年の2回、それぞれ約2週間に渡って県南水道から派遣、参団したのが、私の実質の国際協力キャリアのスタートです。更にその翌年の1994年には、国営であったラオス国水道公社に、当時1市3県の県都にしかなかった水道システムを、全国の残り14の県都に開発、設置をするという計画策定を支援するための短期専門家として、6か月間の赴任経験を持つこともできました。
以来、ラオス国水道セクターに対して、事業運営上の技術協力、人材育成支援などを中心として、さいたま市水道局とラオス国水道セクターとの間には、26年にも及ぶ水道のミタパブ(友好)の架け橋が架かっており、私も、断続的ではありますが、継続してその架け橋を何度も往復してきてます。
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