トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと 第5章 将来のタブー(76)
教育クリエイター 秋田洋和論集
子ども自身がやりたいことを見つけるまで、気長に待つつもりだ
先日、塾の生徒と彼のお母さんと、三者面談をする機会がありました。
面談のなかで、「この子はやりたいことがまったく見つからないんですよ」とお母さん。そこで本人に聞いてみました。
「最近、何にいちばん興味があるの?」「とくにない」
「将来、何かやってみたい職業はある?」「よくわからない」
「目指している学校はあるの?」「とくにない」
反抗期で斜に構えているわけではありません。ちょっとうつむき加減が気になるものの、取り立てて問題があるわけではない普通の男の子です。
お母さんは「そのうち何か見つかるでしょうから気長に待ちます」というスタンスで、どちらかといえば他人事。
しかし、中学生に対して「気長に待ちます」が通用するのは、
「目標を明確にもっていて、結果が伴うまで待ちます」
という場合に限られます。何の目標ももたない子どもがやりたいことを見つけるまで待っていたら、何年かかるでしょうか。すぐに見つけられる「やりたいこと」といったら、せいぜいゲームくらい。なぜなら中学生は、やりたいことを見つけるには毎日忙しすぎるからです。
部活動に勉強にと、多くの中学生は時間に追い回されています。「その日の予定をこなすのが精いっぱい」で、先々のことの目を向けたとしても、せいぜい部活動の試合か学校のテストか遊びにいく予定まで。こうした近視眼的な生活だと、なかなか将来のことに目を向ける余裕ができないものです。
もう一つの理由としては、何事に対しても無気力だからという場合があります。前向きになれない原因が何かしらあるとしたら、その根本に光をあてて修正しない限り時間を浪費するだけです。どちらの場合でも、子どもたちは枯れてしまう寸前です。
子どもが中学生になったら、
「気長に待ちます」「まだ大丈夫でしょう」はNGワード
にするくらいがちょうどいいのです。中学校に入る前から、心がけておきましょう。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 秋刀魚苦いかしょっぱいか(2024年11月08日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR