トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと 第5章 将来のタブー(77)
教育クリエイター 秋田洋和論集
昔どんな仕事に就きたかったか、子どもに話したことがない
私は塾講師というこの仕事が合うみたいで、二十年以上続けていても「つまらない」と思ったことがありません。しかしながら「子どもの頃から憧れていた職業」ではありませんでした。正直に言って「なんとなくなりゆきでたどり着いたら、居心地がよくて定住してしまった」という感じです。
だから「子どもの頃から憧れていた職業に就いた」というかたを尊敬できるし、うらやましく思えます。「憧れていた職業があったが、それよりもっと面白そうな職業が見つかったので方向転換した」という人も同様にすばらしいと思います。
現実は、私のように憧れていた職業に就けなかった経験をもつ人のほうが多いと思うのですが、皆さんの周りではいかがでしょうか。
小学生が憧れの職業について調べるとき、得られる情報の大半は「その仕事に就けた人」の話です。でも、本当に子どもたちの役に立つのは、「その仕事に就きたくても就けなかった人」の話だと、私はいつも思うのです。
「自分に何が足りなかったのか」
「君たちは、今から〇〇をちゃんとやっておくといいよ」
「今は別の仕事をしているけれど、とても楽しい。きっと憧れの仕事より向いていたんだろうね」
と教えてもらったほうが、ずっと心に残りませんか?でも、世のなかにそんな話はほとんど落ちていませんね。
だからこそ、お母さん・お父さんが実体験を話してあげることが大切なのです。
憧れていた職業に就けなかった親御さんはもちろん、就けた親御さんも、苦労した話や挫折しかけた話があることでしょう。
業界や業種なんて関係ありません。
子どもが何事に対しても後に悔いを残さないようにという願いを込めて、
・自分に必要なこと
・自分に足りないこと
を子どもが自問自答できるようなきっかけを与えてやってほしいのです。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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