社会
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去年の暮れにプロがやる獅子舞を見る機会があった。一人、獅子に扮しはじまった演目にとても魅了された。ちゃんと獅子舞を見たのは初めてのことで、一緒に見ていた息子も身を乗り出すほどに興味津々だった。毛繕いをする仕草などなど、いったい中に入っている人はどんな体勢でこなしているのか、想像以上にハードなこと、簡単には出来ないということが察しられた。最後に獅子舞が、邪気を食べてより良く過ごせるようにと皆の頭を噛んで回った。もちろん息子と二人して参加。中にはビックリして本気で泣きだしてしまうお子さんもいたが、大盛り上がりだった。日本の伝統芸能を広めるために活動しています。と言って締めくくられた。昨今ではハロウィーンやクリスマスなど欧米文化のほうが盛り上がりを見せている。興味を持って来日した外国人に質問されても答えられないことが多い。逆に外国人の方が詳しいという矛盾すら起きている。知名度のある「なまはげ」ですら存続の危機で必死に守り続けてきた方々の努力でユネスコ無形文化遺産に8県の「来訪神」の一つとして登録されたことは記憶に新しい。獅子舞も守られ継承されていくべきものの一つではなかろうか。決して大げさなことではなく、当たり前に継承されていくべきだ。発祥は16世紀初めの現在の三重県と言われており、私が今回見た獅子舞は関東、東北地方などで見られる一人で一匹を演じる「風流系(ふうりゅうけい)の一人立ち」。二人以上で一匹の獅子を演じるのは「伎楽系(ぎがくけい)の二人立ち」。これは西日本を中心に広まり、一般的にお正月に見られる。一つ一つに意味があり奥深い。きっとその奥深さにまだ皆が気付いていない。演者でなくても、直接そのものに関わっていなくても「見る側」で参加することに意義があるのだ。
年始はどこかしらで日本の文化として継承されてきた行事があるはず。手始めに「見る側」で伝えていくのはどうだろうか。
緑川 艶子
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