トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第1章 子育て方針のタブー(1)
教育クリエイター 秋田洋和論集
1 言われたとおりにやるのがいい子だと思っている
中学生の子どもをもつ親が共通して口にするのは、「子どもが生意気になった」という不満です。親の言うことを聞かないどころか、一人前に口答えもするようになります。その小憎らしい態度に、思わずカチンとくる場面も少なくないでしょう。
そして、最後にこんな言葉を口に出していませんか?
「つべこべ言わないで、言われたとおりにしなさい!」
親にとっては癪に障る変化ですが、子ども本人にとっては大変重要な変化です。というのは、この時期は生活面でも勉強面でも、なぜ?どうして?を常に考え、「自分で考えて行動し、判断する」姿勢が求められるようになるからです。
たとえば、中学二年生の数学では「証明問題」を扱います。単に正解か不正解かを答えるだけではなく、どうしてその答えが導き出されるのかを説明しなければいけなくなります。公式や解法を知っているだけでなく、それを自分で活用し、他の問題にも応用できなければなりません。
部活動では、先輩が抜けたら自分たちの代が中心になります。練習メニューやスケジュールも自分たちで考え、後輩にわかりやすく説明しなければなりません。
学習内容から生活習慣まで、さまざまな面で「感情から根拠」「指示待ちから主体的な姿勢」への変身が求められるようになります。初めて直面する壁を乗り越えるために、手探りで主体性を発揮しようとし、彼らも懸命に頑張っているところなのです。
ところが、親が相変わらず「言われたとおりにやるのがいい子」と思っているままだと、そこに摩擦が生じます。この年代の子どもに生意気な発言や態度が見え始めたら、目をつり上げて頭ごなしに怒鳴っても効果は期待できません。それよりも、「なぜ?どうして?」を考えさせる必要があるのです。
高校生になれば、今よりももっと主体性を発揮して、親から離れた毎日を過ごすことになります。今から「いい子」の概念を変えておきましょう。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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