トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第1章 子育て方針のタブー(2)
教育クリエイター 秋田洋和論集
テストの結果によってご褒美を出している
定期テストが終わった中学生と、反省点や次回への課題などを話し合っていると、気になることがあります。それは、
「ノルマを越えたのでよかった」
と言う生徒がけっこういることです。よく聞いてみると、家庭で、
「〇点以上取れたら、ご褒美をもらえる」
というルールになっているようなのです。
たしかに大人の世界にも、仕事であれダイエットであれ、「ご褒美があるから頑張れる」という面はあります。しかし、自分で目標を設定し、努力して達成した自分に自分でご褒美を与えるのと、他人(親)が目標を設定し、他人からご褒美を与えてもらうことを、一緒に考えるべきではありません。
ご褒美を与えられることに慣れてしまうと、どんなことにもご褒美がなければ動かないという子になりかねません。
ご褒美のために勉強する子は、テストの前は張り切るかもしれません。しかしテストが終わったら、それ以上「勉強する理由」がなくなってしまいます。
テスト勉強は、なぜ必要なのでしょうか。
学校がテスト勉強を行うのは、「普段の授業内容が身についているかどうか」「自分の学習の理解度はどこまで進んでいるのか」などをチェックするためです。
「いい点をとったらご褒美がもらえる」という考え方は、もともと勉強をさせるための手段であった「ご褒美」が、いつのまにか目的になってしまったことを意味しています。つまり、
目的と手段をはき違えている
のです。いったんこのような価値観を身につけると、子どもは勉強に限らず、なんでも目の前の損得で自分の行動を決める人間に育ってしまいます。
そんな将来のリスクも考え、接し方を改めていきましょう。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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