トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第1章 子育て方針のタブー(5)
教育クリエイター 秋田洋和論集
わが子のことは、長所も短所も私がいちばんわかると思っている
子どもが赤ちゃんの頃から今に至るまで、誰よりも長い時間面倒を見てきたのは、お母さんです。子どものことは何でも注意深く観察し、あるときにはトラブルを未然に防ぐために、あるときには成長を促すために、気を配り続けてきたことでしょう。
そんな自負があるから、中学生の親御さんと話をしていると、
「あの子のことは、長所も短所も私がいちばんわかっています」
とおっしゃるかたがけっこう多いものです。そして子どもに「あなたはこんな所がすごいわね」「そんな性格は直さないと」といつまでも口にしてしまうのですが、それではかえって子どもの成長の芽をつんでしまいます。
長所や短所は、子ども自身が他人とのやり取りのなかで褒められたり注意されたりしながら、ようやく自覚・修正できていくものです。母親に指摘されて自覚するのではなく、自分自身で気づくようになって初めて一人前です。
そしてもう一つ、
中学生になれば、親には見せない別の一面がある。
このことを、よく認識しておく必要があります。
子どもの行動範囲が広がれば広がるほど、「親の知らない子どもの姿」が増えていくと思ってください。
子どものすべてを、変わらずきちんと管理できていると考えるのは、単なる思い込みでしかありません。その感覚で接し続けても、子どもが高校生になれば嫌がられるだけです。
中学時代というものは、「自分とはどんな人間か」と悩む時期です。そんなときに「あなたはこんな人間よ」とお母さんの意見を押しつけるようでは、子どもに考えさせる機会を奪ったり「お母さんは何もわかっていない」と反発をあおったりすることになります。
子どもはいつか、お母さんの手元から離れていくものです。その自然な流れに逆行していつまでも子どもを抱え込んでしまうのではなく、勇気を出して流れに身を任せてみてください。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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