両国と言えば、まず第１に浮かぶのは国技館。駅舎は１１２年の歴史を感じるたたずまい。歴代の力士の大きな手形や背丈、力士の大きな額などが飾られていて、駅前の国技館を意識した展示がされている。

何時も不思議に思っていたのは秋葉原に向かうホームの向こうに不思議なホームが見える。

３月の初め、ホームを降りる時に階段の側面に雛段の絵が描かれていた。改札の中の何時も封じられていた通路の両側には写真などが展示され、奥の階段が大きな雛段となってお雛様が飾られていた。３番線ホームだ！

このホームは１９７２年に東京駅の地下ホームが開業するまで、両国駅がターミナル駅の役割を担う、房総方面の始発駅だったそうだ。東京駅にターミナル機能が移り、残ったのが現在の３番ホーム。現在では臨時電車の発着時に使われているそうだが、雛段の他、レゴの駅、卓球体験、餃子ステーションなど、楽しいイベントでのおもてなしをしてくれている。

ホームの柱は、使用済みのレールが使用されているなど、マニアではない私にもなかなか興味深い。今度はイベントを調べてまた寄ってみようと思う。

鹿山夕子