トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第1章 子育て方針のタブー(8)
教育クリエイター 秋田洋和論集
できることなら、いつまでも親離れしてほしくないと思う
子どもはやがて親の手を離れて自立していくものです。
このことを頭ではわかっていながら、実際にわが子のこととなると、
「まだ一人じゃ何もできないんだから」
「世のなかのことなんて何もわかってないから」
「口だけは達者になったけれど、本当は親がいなければ寂しくて仕方ないはずだ」
などと、完全に子ども扱いする親は枚挙に暇がありません。
これは、親離れの必要性を知っていながら、実際には子どもに「親離れしてほしくない」と態度で示していることにほかなりません。つまり、
「子離れできない」親が増えている
という言い方をしたほうが、より正確に伝わるでしょう。
子離れできない親の特徴は、
自分の目の届く世界から子どもを外に出したがらない
ことです。そして、
「だから言ったでしょ!」
「子どものくせに生意気なことを言わないの」
「こんなこともできないの?」
といった、親が上から子どもを押さえ付ける言葉や態度が目立ちます。
いつもこのような言葉や態度を浴びせられることが続けば、子どもはいつしか委縮して成長をストップさせるでしょう。私が見る限り、自分で考えようとせず、大人からの指示を待つ子どもは、親の干渉が強い傾向があります。
子どもが高校に進学するタイミングは、親が「子離れ」を進める絶好の機会です。
成長期の子どもたちに必要なことは、「自分自身で勝ち取った成功体験」です。その過程で試行錯誤が生じることは当たり前で、当然「失敗」もあります。それにいちいち干渉するのではなく、子どもが躊躇なくチャレンジできる環境を整えることが、親の大事な役割なのです。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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