トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第1章 子育て方針のタブー(9)
教育クリエイター 秋田洋和論集
もう自立できて当然だから、と子どもには一切口出しをしていない
子育てするうえで「過干渉」と同じくらい気を付けておかなければならないのが、「放任」です。
もうすぐ高校生になるのだから、一人前として扱おう
と考えるのは、ある意味、親の健全な姿勢です。ただし、子どもがどんな行動をとろうが口出しせずに本人の選択にゆだねる、というのは間違いです。
親にとって大切なことは、「見守る」ことと「注意する」ことの境界線をしっかり引くことです。
中学後半から高校にかけて、子どもたちを取り巻く環境はさまざまに変化します。さらに、インターネットやテレビなどから押し寄せる情報は、子どもたちの価値観や行動に少なからぬ影響を与えます。放っておけば服装や髪型はもちろん、友人関係や行動パターンまで、親の目から見て「何かおかしい」と思うことが増えていくでしょう。
たとえば、この頃の子はどうしても「個性=見た目の違い」と考えてしまいがちです。現代の社会は、中高生をすでに一人前の「消費者」としてターゲットにしているため、さまざまな手段でアプローチしてきます。子どもでも、お金さえ払えば大人扱いしてもらうことが可能です。流行のファッションに身を包むのはコマーシャリズムに乗せられていることであって、個性でもなんでもないということに、社会経験の乏しい子どもたちはまだ気が付きません。
また、自由とは「自分の好きなようにすること」とはき違えてしまうのも、この年代の子どもたちの特徴です。自由に振舞うからには、そこに「責任」が発生するということ、その責任を果たすためには「自己管理」ができていなければならないことを、彼らはまだ理解できません。
だからこそ、親は「保護者」として、子どもを無用な危険から守りましょう。同時に、自分で自分の行動を律する「自己管理」ができるように導かなければなりません。
「危ない」「おかしい」と思うときは、たとえ子どもに嫌がられても注意する
という姿勢が親には必要です。「放任」とは、親の責任を放棄することです。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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