トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第1章 子育て方針のタブー(10)
教育クリエイター 秋田洋和論集
教育費のことは、怖いので考えないようにしている
私も、子どもの教育費に悩む一人の父親です。子どもの成長とともに年々増加するいっぽうの教育費には、戦々恐々とする毎日を送っています。
夫婦の間では早い時期から教育費について「ある程度の目算を立てて計画的に準備しておく必要性」を話し合っていましたが、実際にお金がかかる時期になってわかったのは、
子どもにも必要となるであろう費用をきちんと伝えておくべきだった
ということです。
年間の授業料や交通費はもちろん、受験時や入学時にかさむさまざまな出費も考えると、教育費は当初の見積もりよりも多くかかりがちです。
高校の場合、進学先(公立か私立か)によって授業料が大きく異なるのは当然ですが、修学旅行代の積み立てといった諸費用は、進学先によらず負担が大きいものです。
予備校の学費については、高校三年生になって塾に通う日が増えれば、首都圏だと年間百万円くらいにまで達するケースもあります。大学に進学するとしたら、在学中にかかる経費(学費・生活費)の多さはいうまでもありません。親の負担は大きいです。
だからこそ早めに経費を見積もっておき、家庭の方針を決めておくことが大切です。経済的な面から「国公立大学に行ってほしい」と考える家庭も多いですが、それであればなおさら早くから子どもに方針を伝えて受験対策などをさせることが重要になります。親にできることは、中学生の今のうちから費用に関する情報を集め、費用面に関する家庭の方針をしっかり決めて、子どもにも理解させておくことです。
不足する教育費を少しでも補おうと奨学金受給を考える人の割合が増えていますが、同時に「大学時代に借りた奨学金を返済できない人が増えている」という話もよく聞きます。教育費に関する見積もりは、どれだけ念入りに行なっても、やりすぎることはありません。
怖いから考えるのをやめるのではなく、怖いからこそ向き合っておかなければならないものなのです。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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