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社会
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食品ロスの削減の推進に関する法律案(食品ロス削減法)が5月24日、参院本会議で可決、成立した。食品ロス削減法は、世界には栄養不足の状態にある人々が多数存在する中で、とりわけ、大量の食料を輸入し、食料の多くを輸入に依存している国として、真摯に取り組むべき課題であることを明示した。食品ロスを削減していくための基本的な視点として、国民各層がそれぞれの立場において主体的にこの課題に取り組み、社会全体として対応していくよう、食べ物を無駄にしない意識の醸成とその定着を図っていくこと、まだ食べることができる食品については、廃棄することなく、できるだけ食品として活用するようにしていくことを明記した。また、政府には、食品ロスの削減の推進に関する基本方針の策定(閣議決定)を求め、都道府県・市町村には、基本方針を踏まえ、食品ロス削減推進計画を策定すること要請している。食品ロスの削減に関する理解と関心を深めるため、食品ロス削減月間(10月)を設ける。内閣府に、関係大臣と有識者を構成員とし、基本方針の案の作成等を行う食品ロス削減推進会議(会長:内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全))を設置する。基本的施策として、消費者、事業者等に対する教育・学習の振興、知識の普及・啓発などを実施。必要量に応じた食品の販売・購入、販売・購入をした食品を無駄にしないための取り組み、消費者と事業者との連携協力による食品ロスの削減の重要性についての理解を深めるための啓発などを行う。食品関連事業者等の取組に対する支援、食品ロスの削減に関し顕著な功績がある者に対する表彰、食品ロスの実態調査、食品ロスの効果的な削減方法等に関する調査研究を実施する。食品ロスの削減についての先進的な取組等の情報の収集・提供のほか、フードバンク活動の支援、フードバンク活動のための食品の提供などに伴って生ずる責任の在り方に関する調査・検討をする。 (出典:衆議院発表資料より)
今法案は与野党全開一致での可決となった。政党間の利害対立を越えた世界的規模での解決すべき問題であることがこの一点からも窺い知る事が出来る。この法律の施行に当たり、我々の行動そのものが問われることになる。適量の購入や、賞味期限に対する考え方・意識を変えていくことあえていうならばもはやお客様は神様ではないとの自戒が必要だ。今後はこうした現代の価値観を投影した購買行動の変革が強く求められることになろう。またビジネスの観点から小売業・食品メーカー間の商慣行の見直しも課題となる。圧倒的に強い販売力を持つ大手小売業での欠品時ペナルティーや納入時賞味期限1/3ルール(納入時に賞味期限が2/3以上あることが必須条件)などメーカーの大量製造や大量廃棄に繋がりかねない業者間ルールは数多く存在する。企業間でそうした過剰生産を誘因する原因そのものを見直すルール作りも必要だ。廃プラスチック問題でもよく3R(リユース・リデュース・リサイクル/再利用・発生自体の削減・再資源化)がいわれるが、その中のリデュースがこうした動きに該当する。作りすぎない事が最も効果的な対策であるのは言うまでもない。水道の蛇口を開きすぎない根本対策である。仏作って魂いれず、そうしたことにならぬよう我々もまずは出来る事から日々これ実践で始めたい。
小松隆
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