トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第2章 生活習慣のタブー(12)
教育クリエイター 秋田洋和論集
子ども一人では起きられないので、朝起こしてやっている
中学生になると、朝は小学生のときよりも早く起きなければなりません。そのため、中学生は日々、睡眠不足との闘いを強いられています。その結果、一人では起きられないことが増えていくのです。
「忙しくなってかわいそうだから」と起こしていると、いつしかそれが当たり前になり、いつまでも続きます。親からの自立が始まる中学生の今でさえこの状態なのですから、高校生になっても、大学生になっても、下手をすれば社会人になっても続く可能性が高くなります。「自立」とは遠くかけ離れた実態に頭を抱える前に、手を打っておきたいものです。
朝、自分で起きない子どもたちには、起きる意思が欠如しています。
どんなに疲れていても、修学旅行や部活動の遠征など、絶対に遅れることができない日には「予定より早く目が覚める」はずです。普段の生活でこれができない(しない)ということは、お母さんが起こしてくれるからいいやという甘えた考えが表面化している証拠なのです。
「朝、自分で起きること」は、中高生が身につけるべき「自己管理」の第一歩です。それをいつまでも親任せにしていたり、親も当たり前のように「○○ちゃん、起きる時間ですよ」と起こしたりするようでは、いつまでたっても子どもが自立へ向かうはずがありません。
子どもが自分で起きる意思をもつためには、朝起きなかったことで生ずる不利益(遅刻をして迷惑をかけたり、信用を失ったりすること)を自分で経験する必要があります。中学生の今は、遅刻が続くようだと担任の先生から「ちゃんと朝起こしてください」と注意がくるでしょう。つまり責任を取るのは親であるわけです。しかし高校では違います。遅刻し続けて困る、恥ずかしいと本人が感じるまで、親は起こさずに放っておかなければなりません。自分が結果を引き受けなければならないと知ると、次からどういう行動を選択すべきか、自分で考え、自分で決めるようになります。
親は次のように宣言して、甘えから脱却させましょう。
「お母さんはもう起こさないから、明日からは自分で起きなさい」
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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