最近うちの子は寝てばかりで全然勉強していない、と心配している

　毎日遅くまで部活動を頑張り、帰宅後は倒れこむように寝てしまう。忙しい中学生ですから、そんな姿も無理はありません。しかし、

　休みの日には一日中ゴロゴロ、平日も学校から帰ってきてから何をするわけでもなくゴロゴロ

という姿には驚かされます。中高生、とくに男子には、必ずといってよいほどこうした時期が訪れます。

　その理由を知らないお母さんは、

　「どこか具合が悪いのだろうか、何か悩みでもあるのだろうか」

　「勉強はきちんとやっているだろうか」

　とオロオロ心配してしまうでしょう。

　つい先日まで元気で体力をもて余すほどだったはずの子どもが、急に部屋でゴロゴロするようになるとき、それは、

　身体が大きくなりはじめて、眠くて眠くて仕方がない

状況になっているから、と考えるのが自然です。

　お母さんは、男子の身体についてはピンとこないかもしれませんが、

　男子には、部屋でひたすら寝ている時期がくる

ことを理解しておいてください。一年で十センチメートルも身長が伸びる子もいるのですから、素人考えでも「かなりのエネルギーが使われる」ことは想像がつくと思います。多少のことは大目にみてあげてください。

　このとき気をつけておきたいのは、勉強のことより生活リズムのほうです。

　夕方から寝てしまって夕食時にも起きてこない

ときなど、深夜に目を覚まして食事をとり、そのまま何かをやり始める、というように生活のサイクルが崩れがちです。

　そんな状態になってしまう前に、夕食時には無理やりにでも起こすなどと決めて、生活のサイクルが乱れすぎないようにしましょう。

「高校に入る前に親がしてはいけない８2のこと」（PHP文庫）秋田洋和より