社会
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台風19号 被害に遭われたすべてのみなさまにお見舞いを申し上げます。
日本列島・東海地区、首都圏、東北、およそ500キロにわたる甚大な被害を招いた台風19号。治水対策がいかに住民の生活を守るために大切かということを、自然の脅威はいかに想像を絶するかということを目の当たりにした。
川越下小坂地区の特別養護老人ホーム「キングスガーデン」。消防・警察・自衛隊の懸命な救出活動で無事に高齢者の方々が避難されたことは本当によかった。
入間川水系の越辺川と小畔川は、川越の落合橋下流で落ち合い、入間川と合流。都幾川はときがわ町から流れ東松山を経て川島町長楽で越辺川と合流する。かつて水害の絶えないこの地域の治水対策をしたのが実業家(武州ガス創業者)である原次郎氏。原氏は山口泰明代議士の大叔父にあたる。存命中の原次郎氏の子息である原宏さんが「川には恩恵をこうむるが、川を怒らせてはならない、その気持ちで父、次郎はこの周辺の方のために不可能を可能にするという信念で治水対策に取り組んだ。」と真剣なまなざしで語っていた。
春日部にある地下神殿「首都圏外郭放水路」が12日から稼働している。洪水対策のために中小河川の水を取り込み、地下トンネルを通じて江戸川に流す。故土屋義彦知事が「埼玉県の東部地区はとにかく水害で悩まされてきた。堤防の強化、スーパー堤防を張りめぐらせること、そして首都圏外郭放水路の整備!」と知事選の街頭演説で熱弁をふるっていた。
原宏氏、土屋義彦氏、すでに黄泉の人であるが、今回その生きた言葉を思い出した。政治家でも実業家でも「ひとのためになる」という「私を捨て、公のためにつくすこころ」が最も必要だ。
今の時点で死者。行方不明者が70名を超えてしまった。なんということだ。この教訓を生かして、住民のための「政治」をしっかりすすめてほしい。市も県も国も。「まずまず」で収まってはいないのだから。
大曾根 惠
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