トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第2章 生活習慣のタブー(25)
教育クリエイター 秋田洋和論集
子どもの携帯電話のパスワードを知らない
お子さんに、「携帯電話の中身を見せなさい」と言ったとしましょう。
素直に見せるでしょうか、それとも「絶対にイヤ!」と拒否されるでしょうか。
スムーズに見せた家庭では、携帯電話について、あらかじめ「親がいつでも見る」とルールを設定されていたことでしょう。「イヤ!」と拒否された家庭では、おそらく携帯を持たせるときにそのようなルールをつくらなかったのではないでしょうか。
中学生から高校生にかけては、精神的にも親から距離を取りたがる時期です。自分の心のなかをのぞかれたくないという心理が強まるのは、何の不思議もありません。
しかし、だからといって「そういう年頃だから」のひと言ですましてしまうのは危険です。携帯電話を持たせる以上、たとえ高校生であったとしても親がチェックできる状態をつくっておくことは、むしろ義務といっていいくらいなのです。
携帯電話でのやり取りは、電話であれメールであれ、その中身が親にはまったく見えません。ましてやインターネットとつながれば、世界中のどんな人とでもコミュニケーションを図ることが可能です。そこには、子どもはもちろん我々大人だって気づかないような落とし穴がいくつも待ち構えています。
大人であれば「自己責任」ですみますが、高校生は違います。
現代の社会は情報化がますます加速しています。「今週ヒマ?」「うん、○○へ行こう」というような何気ない会話が、ネットを通じて不特定多数の人の目に触れることもあります。名前や住所といった個人情報が流出し、犯罪やトラブルに巻き込まれるリスクもあります。
逆に、友だちと撮った写真を許可なくネットに投稿するなどして、知らない間に自分が法的な問題を引き起こしたりすることがないともかぎりません。使う側にも知識や自覚が求められます。
社会全体とつながるということは、その分のリスクを背負い、責任ももつということです。子どものリスク管理は、携帯電話を持たせた親の仕事です。パスワードをはじめ、携帯電話が何にどう使われているのか、その使い方に問題はないのか、いつでも親がチェックすることを、最初に強く約束させておきましょう。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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