トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第2章 生活習慣のタブー(26)
教育クリエイター 秋田洋和論集
子どもがニュースを見ている姿を目にしたことがない
あなたのお子さんは、ふだんテレビでニュースを見ることがありますか?
「ニュースなんて見ても意味がわからないよ」
と言っていた子どもたちも、中学三年生になると社会科で「公民分野」を勉強することになります。政治や経済、社会の基本的な仕組みを学ぶと、ニュースで報道されている内容が「聞いたことのある言葉」に変わります。そんな機会が目の前にあるにもかかわらず、どうして子どもは自分からニュースを見ようとしないのでしょうか。それは、まだ精神的に幼く、社会の仕組みに関心がないからです。外見的には明らかな変化が訪れていたとしても、内面(精神)的にはそこまで変化していません。自分の住んでいる地域がテレビで取り上げられるなどといったよほど大きなきっかけがない限り、
ある日突然、自分からニュースを見ようとすることはない
と考えておいてちょうどよいくらいです。
ですから、子どもの社会的関心を育成するためには、ちょっとした演出も必要です。
たとえば家族でテレビを見ることがあれば、
・親が率先してニュースを見る
・ちょっと堅めの教養番組やドキュメンタリーを見る時間を増やす
などの工夫が必要です。子どもがチャンネルを変えたがっても、
「見ているからチャンネルを変えないで」
と言って、親がそのテーマについて関心をもっている姿勢を示すのです。できれば、新聞や本からも情報・知識を得て、社会的な問題について家庭内で話題にするような機会が増えると、さらによいでしょう。
初めは、真剣に見ることはないかもしれません。しかし、ただ日々ニュースに接する機会をもつだけでも、意味はあります。そのうち一つでも学校で学習した内容を耳にすれば、子どもはグッと関心を引き寄せられるものです。政治でも経済でも天気でも、少しずつ「わかるニュース」が増えてくれば充分です。
ニュースという「身近な教科書」「生きた教科書」を家庭で使ってください。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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