トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第3章 学校生活・勉強のタブー(41)
教育クリエイター 秋田洋和論集
「テスト前に勉強しなかったからいけないのよ」とお説教している
テスト前になっても勉強をしない子どもには、まったくイライラしてしまいます。
テストを何度も受けてきて、どれだけの準備が必要なのかだいたいわかりそうなものなのに、それでもいっこうに手をつけないのはなぜなのでしょうか。
子どもたちがテストと正面から向き合わないのは、
テストを「イヤなもの」、単なる「ノルマ」「義務」と思っているからです。つまり、彼らにとって、テストが前向きな目標になっていないのです。
こんな状態で、テストの結果がわかったあとで、
「どうしてちゃんと勉強しなかったの?遊んでばかりいるからダメなのよ!」
と叱ったところで、聞く耳をもつわけはありません。親の仕事はテストの前に、
テストに対する明確な目標や動機
をもたせることです。普段から「次のテストに向けて何を改善し、どんなチャレンジをし、どこまでを目指すのか」を明確にすることが必要なのです。テストは「イヤなもの」ではなく、「きちんと対策すれば結果が出るもの」「チャレンジしがいがあるゲームのようなもの」だと、事前に子どもに伝えましょう。
定期テストは、学習の理解度を計る大切なチェックポイントとしての役割も果たしています。だから、
「目標を設定する」「結果を分析して反省・修正する」
といった、今後の勉強の仕方にもつながる習慣を身につける絶好の機会です。
目標設定→実行→結果分析→反省・修正
このようなサイクルを回すことは、社会に出てから仕事をするうえでも、とても大事なポイントになります。
子どものテスト勉強のことが気になったら、テストが終わった後でやみくもにお説教するのはやめて、気になった瞬間から目標設定をサポートしてやってください。「七十点を取りなさい!」と命令口調で言うのではなく、「七十点なら取れるはずだから頑張ろう!」と応援するのです。
人は目的や目標があるから頑張れる。このことを、子どもに教えてください。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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