社会
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疫病対策というとワクチンの話などに偏りがちであるが、コロナウィルスについては仮にワクチンが早期に開発されたとしてもその有効期間は恐らく数か月程度との意見が優勢のようだ。この有効期間の長さはインフルエンザワクチン並みであり、獲得した抗体の効果は1シーズン持つか持たないか程度の長さとなる。ここで免疫学の第一人者として名高い大阪大学の宮坂昌之教授の知見を少し引用させて頂く。宮坂教授は免疫の新常識を啓蒙されている。平たくいえば感染やワクチン接種で獲得した抗体だけが免疫ではないというものだ。それは太古の昔より生物が持っている原初的防御システム、自然免疫。初動よりまず皮膚や粘膜などとバリア機能が物理的に病原体の体内への侵入をブロック。その次は白血球の一種、貪食細胞がそれこそ病原体をむさぼるように貪食する。この原始的免疫機能だけで我々全体の1割くらいの人々が今回のコロナウィルスを撃退することが可能と推測出来るのだという。人間の免疫システムの要、獲得免疫と合わせた二段構えの重層的防御システムの発動だけで抗体を獲得せずとも回復が可能だというのは正直驚きである。免疫をより機能させる対策としてはストレスの少ない生活を基本に有酸素運動や日々の入浴などで体温を適度に上げ、血流を促進させることが有効なのだという。また常日頃より多くの人々が実践している。
- 他人と1.5mの距離を保つ
- マスクの着用
- 空気感染を防ぐための換気
- 手洗いの励行
こうした行動様式も対策として大変有効とのことだ。改めて確認しておきたい。
中期的にみればコロナウィルスもインフルエンザ並みの病原体として落ち着く日がいつかくるだろう。但しそれまでには恐らく数年の時間の経過が必要になると思われる。過度に深刻になることなく自然免疫の活性化対策も上手に取り入れて日々を過ごすことは賢明かつポジティブな選択といえそうだ。
小松 隆
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